昭和十八年 三碧木星 癸未歳


 三碧木星命の定位を震宮と言い東の正位とし、太陽の登る方位を定めている。

 五黄の欄で説明した定位盤による先天(宿命)後天(運命)の相関関係から三碧木星の先天は九紫火星の離宮であることを説明した。

 

 九紫火星の象を太陽とし、太陽と共に万物は生命の消長を繰り返すこれを循環と言う。この循環は瞬時も止まらない。仏説の「諸行無常(しょぎょうむじょう)」もここより生まれたのではなかろうか?常に動く、振動する、停止を許さない。と云うことから三碧木星命は活動、活躍、躍進、躍動を基本の象とし、この星の性と氣を拡大解釈してゆく。明朗、快活、音感鋭敏、技術開発、創意工夫、発見、発明から軽挙妄動(けいきょもうどお)の性情まで及ぶ震は本来雷、稲妻、雷鳴を象とするのではあるが震の下部の辰(しん/たつ)から雲を呼び嵐を起こす龍と海中深くに棲む蜃(しん/おおはまぐり)と読み、二枚貝のオバケ。いずれも架空うの動物の二種を指名している。蜃は時に海水を天高く吹き上げて蜃気楼を作ると言われている。

 

 さて、この年の干支は干が癸、支が未である。

 太陽の循環に従って万物も循環する。癸に草冠(くさかんむり)を乗せると葵(あおい)となり、向日葵(ひまわり)となる。癸の原義は揆(はかる)として謀(はかる)る、測る、に応用するが、いづれも原点が重要であることから原理、原則を言う。

 太陽を原点とし、太陽の移動に合わせて方向転換をする花として向日葵と名付け癸を文字に組み合わせたのだろうか?

 未(ひつじ)は羊(ひつじ)ではない樹木の枝葉の様を示す繁り過ぎは昧(くらい)とし、過去の終末(しゅうまつ)を表し、剪定(せんてい)して明るくなると未来を示す。未(ひつじ)でではない羊について母胎の中で胎児を保護しているのが羊水(ようすい)。母は我が子に美しく善い子で義理固く、羊羮(ようかん)の様に味良く、群を抜いて翔(か)けめぐり他人から羡望される子にと願っていると思う。

 

未女(ひつじおんな)は浪費するとは俗信(ぞくしん)であるが、男性的で渉外はお上手だ。

 

*生まれた人

 

森本レオ[俳優]、 アントニオ猪木[プロレスラー]、 北大路欣也[俳優]、  加藤茶[コメディアン]、 はらたいら[漫画家]、 松尾嘉代[俳優]、  輪島功一[ボクシング]、 ジョージ秋山[漫画家]、 橋幸夫[歌手]、 山東昭子[俳優]、 梓みちよ[歌手]、 米長邦夫[将棋棋士]、 藤原正彦[数学者]、 関口宏[俳優]、 桂三枝[落語家]、 田村正和[俳優]、林隆三[俳優]、 うつみ宮土里[タレント]、  浜美枝[俳優]、 小室等[歌手]、 太地喜和子[俳優]、 加賀まりこ[俳優]、 加藤登紀子[歌手]、古谷一行[俳優]、 小椋佳[シンガーソングライター]、 江守徹[俳優]