昭和七年 五黄土星 壬申歳


 五黄土星で二人の時の人が浮かんでくる。小泉純一郎元総理( 1942年1月8日)と石原慎太郎元東京都知事である。同じ五黄でも生年が違えば似て非なるところが多い。

 昭和7年壬申(みずのえさる)歳生れは石原慎太郎元都知事である。勿論知事の分析でなく同年生まれの一般の人の分析であるが公人石原慎太郎氏として周知している部分と照合されれば興味があると思う。

 

 土星とは土の性情で生産と育成を担当する。二黒土性田畑の土八白土性山の土五黄土性土の精とする。従ってこの三様の土性にはそれぞれの使命があり、大宇宙からのエネルギー(氣)の質量が異なる。

 因みに一白から九紫までの九ッの星の中で最大エネルギーを保持しているのが、五黄で「帝王の星」と言われる所以(ゆえん)である。

 

 五黄土星は中央に定位し、他の八星を支配している。五黄の氣は爆発と破壊を示し、大正12年の関東大震災、平成7年の淡路神戸大地震、いづれも五黄の年であり、五黄の年には天変地変が不思議に多発する。

 五黄の特質として頭脳明晰、剛情、他言を受け入れない若くして独立心が強い独断偏見で失敗し、八方塞(はっぽうふさがり)を作る。情にはもろい色事で苦労することのあるのはこの情か?

 本来、五黄の氣は寛仁(かんにん)の象強きを碎(くだ)き弱きを助ける任侠肌(にんきょうはだ)の人に多い。

 

 さて、干支は干が壬(みずのえ)、支が申(さる)で(じんしん)と読む。

 歴史に残る壬申の乱はこの年の事件である。壬の古文字に「工」と「王」の2種あり、中央の「-」は上からの重圧を支えるとあることにより、重き責任の有るポストにつくことを意味して任(にん)の字が生まれ、支(ささ)えの「」印のある記号は腹に子供を宿す女性の姿から妊(にん)が生まれたとする。壬は佞(ねい/おもねる)と変化する。

 古代中国の諺に「壬佞憲綱(じんねいけんこう)を冒蜀(ぼうしょく)す」とある。重職の心得べき事だと思う。又五黄に破壊、腐敗の特質があり、他言(たげん)を容(い)れず独断偏見の嫌いが有るので相談相手とする番頭役に恵まれず孤立することがあるからご注意ありたい。

 

 帝王の星ではあるが精進努力をしなければ帝王の力はつかない。

学び励む江戸期の儒学者佐藤一斉先生の教えである。

 

*生まれた人 

 

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