昭和九年 三碧木星 甲戌歳


 三碧木星命で生まれた人はおいくつになっても若々しく、青年の氣風を持ち続けます。定位は東の正位30°で震(しん)宮(ぐう)です。震とは雷、稲妻、雷鳴と震(ふるう)より地震から武者震いまで意味します。

 この学問では宇宙の総てを五材(ござい)に分類して木・火・土・金・水と称し、これに属するとしています。更に木を分類して草花類、若い木を三碧とし大樹、木材を四緑としています。

 

 この五材に哲学的論理を含めて五行とします。この五行の中で自からのエネルギーで成長発展するのは木星の氣のみです。その木氣で三碧は草花類と若い木を意とするのですからこの星生れの人は何時までも若いのです。この星生れの男子は長男か、もしくは長男のお役目をする人が多いようです。女性でもこのお役目をする人が多いと聞きます。この星生れの人は才能豊かで活動家です。

 

 さて本題より少し離れますが相性の吉凶占いがあります。木星にとっては金星が相性凶なのです。理由は木は金属によって傷つけられるからです。しかし、一方では木は金属で立派に加工され高い評価を受けます。専門的に「相剋の中に相生あり」と言います。

 

 さて、ここで桃太郎さんの登場となります。桃太郎は長男で三碧木星と鑑ます。正反対の位置に酉が定位とする。兌(だ)宮があります。正反対の場所をこの世界では本命的殺(ほんめいてきさつ)として凶方位と見ます。申に金生(さるで金が生れ)、酉に金旺(とりで旺んとなり)、戌に金墓(いぬで金が滅びる)とし、金性と三碧木星の桃太郎さんは剋(こく)する関係です。そこで吉備団子(きびだんご)を与えて三匹を味方にして鬼退治に成功します。

 金星の酉は七赤金星、経済力を示す場所。兌の宮であります。三碧の木に七赤の兌を組み合わせて卯兌つ(うだつ)となります。昔話で三軒長屋で暮らしていた小商人が苦労の末成功し、一戸建ての商家を構へ、隣家との防火壁を二階の部分に作ります。これを卯兌つ(うだつ)と言い「うだつが上がる」とか「うだつが上がらない」とか評価します。

 つまり対持(たいじ)の相手でも(相剋)でも互いに引き合い好結果が得られる事を説いた物語です。

 

 多才で活動家ですが、経済的援助がないと成功しません。成功した姿を卯兌つ(うだつ)が上がると言います。

 反対側は的殺(てきさつ)ですが経済の兌(だ)で申酉戌と仲良くして成功して下さい。

 

*生まれた人 

 

池田満寿夫[版画家]、 ユーリ・ガガーリン[ソ・宇宙飛行士]、 藤子・A・不二雄[漫画家]、 大橋巨泉[タレント]、 田原総一朗[評論家]、 坂上二郎[コメディアン]、 中村メイコ[俳優]、 山田太一[作家]、 横山光輝[漫画家]、 愛川欽也[タレント]、 司葉子[俳優]、 山村美沙[作家]、 長部日出雄[作家]、 ソフィア・ローレン[伊・俳優]、 牧伸二[漫談]、 ブリジット・バルドー[仏・俳優]、 美智子[皇后]、 内田康夫[作家]、 井上ひさし[作家]、 藤村俊二[タレント]、 石原裕次郎[俳優] 、 倉本 聰[脚本家]