昭和十五年 六白金星 庚辰歳


 六白金星命を説明するに天地創造を図解したには六白金星の定位を乾(けん)宮とし天を象するので百三十八億年の昔起きたであろうビッグバンをモデルに先天図を紹介した。

 

 古代中国漢の高祖の孫・劉安(りゅうあん)によって成立した淮南子(えなんじ)の天地創生編で天が姿を見せ順次大地に至ることから天地創造の順を乾(けん)・兌(だ)・離(り)・震(しん)・巽(そん)・坎(かん)・艮(ごん)・坤(こん)の順位で表し、人が生誕と同時に後天九星に属する際、宿命として背負う星に先天を当てている。(尚、五黄土星の項で先天と後天の相関を説明する)天は総てを蔽(おお)うところから権威権力を表し、トップのポストの約束される人が多い。

 天は太陽の輝くところ。大宇宙のエネルギーの恩恵を享け感謝慶福(けいふく)するところから信仰心厚く大所高所からの思考力があり世の為人の為に奉仕の心が生れる。   

 京セラの稲盛和夫氏の哲学を拝見した処、文頭にビックバンの説で一握りの素粒子がサムシンググレート(筑波大学村上教授の造語らしい)の力により大爆発し、我々の住む太陽系が生れたと天地創造論から始まっている。

 我が国の神話でも天照皇大神が高天原(天上)を治めているし、歴代天皇即位式の玉座(ぎょくざ)・高御座(たかみくら)を神(宇宙エネルギー)に最も近い場所と位置付けている。

 

 さて、干を庚(かのえ)、支を辰(たつ)とする。この年生れの人は大変な力強さを示している。庚(こう)の原義は更(こう)であり、辰(しん)の原義は震(しん)にある。

 庚に継続(更に更新)、震は武者震いの大意となるが、干支と抱き合わせで占う

納音(なっちん)には白蝋金(はくろうきん)とあり、その性は平穏で温順なりとある。 

 辰に竜と蜃(おおはまぐり)の意あり、蜃とは海中深く棲む二枚貝の化け物である。この蜃が突然大息をした際、海水が海上遥(はる)か高き所で霧となり、大気と交流して蜃気楼(しんきろう)が出現する

  

 蜃気楼は幻ではない。現実が場所を変えて空中に幻の如く出現するのだ。折角のチャンス、幻に終わらないようにしたいものです。

 

*生まれた人

 

唐十郎[劇作家]、森田公一[歌手]、大空真弓[俳優]、王貞治[プロ野球]、立花隆[ジャーナリスト]、大鵬幸喜[横綱]、張本勲[プロ野球]、ジェリー藤尾[歌手]、浅丘ルリ子[俳優]、麻生太郎[首相]、篠山紀信[写真家]、細川俊之[俳優]、岩下志麻[俳優]、宮崎駿[映画監督]、川崎のぼる[漫画家]、みつはしちかこ[漫画家]