選日(せんじつ)とは、暦注の中で六曜・七曜・十二直・二十八宿・九星・暦注以外のものの総称です。撰日とも書き、また、雑注ともいいます。
【主な選日】
●良い日
天赦日(てんしゃにち)
文字どおり「天が赦す日」です。一年の中で最高の大吉日で、天の恩恵によって何の障害も起こらない日とされています。特に結婚には最高の吉日。その他、開店、創業、研究発表などにも吉の日とされています。
一粒万倍日(いちりゅうまんばいにち)
ひと粒のモミが万倍にも実る稲穂になるというめでたい日のことで、万事を始めるによい日とされています。とくに、仕事始め、開店、種まき、出金などは吉だが、増える意味があるため、借金、借り物は凶とされています。
天一天上(てんいちてんじょう)
別名、天一神という方角の神。この天一神が癸巳から戊申までの十六日間は天上に帰るので、この期間はどの方角に向かって物事を行っても天一神の祟りはなくなります。その代わりに日遊神が地上に降りて家の中に留まるので、この期間は家の中を清潔にしなければ日遊神の祟りがあるとされています。
●注意したい日
不成就日(ふじょうじゅび)
何事も成就しない凶日で、昔から何事をするにも避けなければいけない日とされました。特に結婚・開店・子供の命名・移転・契約・芸事始め・願い事など、見合わせた方がいい日とされています。
八専(はっせん)
壬子の日に始まり癸亥の日に終わる十二日間の内、同じ五行に属する日が八日間あるところから八専と云われています。
壬子(水水)・甲寅(木木)・乙卯(木木)・丁巳(火火)・己未(土土)・庚申(金金)・辛酉(金金)・癸亥(水水)これ以外、丑・辰・午・戌の四日を間日(まび)として八専から除かれます。
八専は一年に六回あり、この期間は雨が多いといわれる。また、嫁取り、造作、売買などには、凶日とされています。
土用
夏の土用の丑の日を思い浮かべる人が多いと思いますが、土用は年4回あります。
立春、立夏、立秋、立冬の前の18日間を土用といいます。
土用の期間は、土の神様が土中におられ、この土を動かすと祟りがあると言われてきました。今でも、家などを建築する際、土を掘り起こしたりする基礎工事などは土用の期間をはずす方が多いようです。
三隣亡(さんりんぼう)
もともと由緒ははっきりしていませんが、ひと昔前まで大工さんたちの大凶日とされ、この日に棟上げ、建築を行うと三軒隣焼亡ぼすと云われています。
正月節、四月節、七月節、十月節は亥の日
二月節、五月節、八月節、十一月節は寅の日
三月節、六月節、九月節、十二月節は午の日
十方暮(じっぽうくれ)
六十干支で甲申の日から癸巳の日までの十日間のうち、五行が相剋の関係になる日のことをいいます。
十方の気が塞がっており、何事の相談も上手く行かない日とされています。
大犯土・小犯土(おおづち・こづち)
庚午の日から丙子の日までの七日間を大犯土、戊寅の日から甲申の日までの七日間を小犯土といいます。その間の丁丑の日を間日とし、この日は犯土に含まれません。犯土の期間は土を犯してはならないとされ、穴掘り、井戸掘り、築墓、種まきなどの土いじりは慎む日とされました。
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